コナミからディスクカードの第一弾。
・・・として登場したタイトルといえば、何かわかるかな?
※画面は通常のファミコン版です
そう。『悪魔城ドラキュラ』だよね。
第一弾として登場しながらも、高いゲーム性と完成されたシステムとでディスクシステムのキラータイトルとして君臨した、アツイ夏の日々を鮮明に覚えている人もいるんじゃないかな。GBAの「ファミコンミニ・シリーズ」に移植されたり、「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ(ミニファミコン)」に収録された時もそれは変わりなく、国内外を問わず 名作として広く認知された作品だよね。
後年、ディスクシステムが姿を消しつつあった頃にカセット版でもリリースされているけれど、ここであつかうのは そのカセット版なんだ。
FC版『悪魔城ドラキュラ』は、当時衝撃的なカッコ良さのグラフィックで登場した作品だったのだけれども、その後、シリーズ最高傑作の誉れ高い『悪魔城伝説』が登場している。
この『悪魔城伝説』は、プレイ後に ただでさえ完成度の高かった『悪魔城ドラキュラ』に“戻るのが辛い”というジレンマも生まれるほど素晴らしい作品だったわけだけど、その“戻る時”を そのままではなくすほどの技術の進歩が、FC版『悪魔城ドラキュラ』を改めてもう一度見直す機会をもたらしてくれたのダ!
では ここで、いよいよ新バージョンを見ていくことにしよう!
・・・といっても、これだけ見ても変化が わかりづらいかもしれないので、少しの間だけ比較しながら紹介していこう。
まず、ゲームスタート時のデモ画面。オリジナル版では意外なことに ただの棒立ちだったんだね。改作版ではシモンがパッケージイラストやX68000版のような力の入ったポーズになっているのが判るかな?
こちらはおなじみの初めて城内に入った印象深いシーン。シモンが断然ベルモンド家の人らしくなっているよね。敵や背景も、より美しく見えるようにちょっとずつ手を入れられているんだ。
もちろん、手を加えたといっても、ゲーム内容にまでは手を出さず、あくまでグラフィック面だけの修正を施しただけなので心配は要らないぞ。“オリジナルをよりオリジナルらしく”という姿勢は、ここでも変わっていないのだ。
エフェクトなどは見た目が多少派手になっているけれど、二連射やウェポンなどのアイテムグラフィックはあえてそのままにされている。
要するに、あくまでもリメイク版や現行作品のような視点から制作されたものなのではなく、ファンが再販版リリースの時に望んでいた姿に近いものをリリースするため、つまり“見た目が『悪魔城伝説』っぽくなった『悪魔城ドラキュラ』”を体験できるようになっているということなんだ。
当然といえば当然だけれども、十字架をあえて跳ね返すように撃って画面内全てを貫かせたり、ジャンプしながらわざとダメージを食らってショートカット、なんてことも全くそのままにプレイできるのだ。
それでは、肝心の変化がどのような印象を持たせているのか、その一部をコッソリ紹介してしまおう。
ステージ内の背景修正は全ステージに施されているけれど、もちろんそれもイメージが変わらなくなる範囲になっているんだ。しかし、登場する敵のいくつかにはビックリするような仕掛けも用意されているらしいゾ!?
月や時計台も、制約の範囲内で極力見栄えがよくなるように変わっているよね。さあ、この最後を確かめるのは、君だ!
同梱されているのは、タイトル画面をあえてそのまま残してあるバージョンだ。改作版では見た目があまりよくならなかったために変えてしまった「フィルムの脇穴の部分」をそのままに見ることができるんだ。その他は通常版と同じだ。