『Final Fantasy II Revelation』で加えられている変更点を豆知識として収録した。
『Final Fantasy II Revelation』では、キャラクタードットがリファインされていることは、すでに述べられている。
しかし、その中でも、ひょっとしたら人によっては「なぜこんな姿に?」と いぶかしがられるかも知れない程に変更されているキャラクターがいる。
・・・ポールだ。
なにせ、オリジナル版では真っ黒な装束に身を包んでいた彼が、今作ではさわやかな風貌の青年になっているのだ。あの姿を見て「なんだこりゃ?イマ風のイケメン設定化かよ!」などと憤慨しだす人が現われないとも限らないので、ここではその件について若干の弁明をしておこう。
実は、ポールにはもともと、天野喜孝 氏が直々に手がけた設定画が残されているのである。
とはいえ、ポールのオリジナルイラストの露出率は、おそらく相当低かっただろう。もしかしたら、当時オリジナル版をプレイしていた頃から、フリオニール達のイラストを見たことはあっても 今にいたるまでポールの絵なんて見たことがない、などという人もいるかもしれない。
そこで、以下にその天野喜孝 氏の手によるポールの姿を紹介しておこう。
© 1988 天野喜孝
※出典:JICC出版局『ファイナルファンタジー モンスターマニュアル』
・・・そう。ポールは元々がこういった(颯爽とした感じの青年の)姿なのだ。そして、改めて言うまでもなく、この設定画を元に かつてのオフィシャルドット風に修正されたのが、あのポールの姿、というわけだ。
この点について疑問を感じていた人、少しは安心したかな?
ただし、改作にあたっては、オリジナル版からそれ相応のフィードバックを試みていた という事も、ここで加えて弁明しておくとしよう。
以下のキャラクタードットを見て欲しい。
見てのとおり、実は ポールの黒装束姿はきちんとドットとして描き起こされていたのだ。(リアルタイムの人ならば思わず身を乗り出す“あのニンジャ”の姿で!)
しかし、残念ながら改作版でこの姿を見ることは、いまのところできない。容量が足りなかったために収録できなかったからだ。
そして、なぜこちらの修正ドットが採用されなかったのかというと、シナリオ的に ポールは町や自分の家など普段の格好でいた方が場面として合っている個所の方が多かったため。
パーティメンバーにはならないものの、第三の主役といってもいいほどの活躍ぶりを見せてくれるポールのこと。もちろん、潜入している場面ではこちらのドットを使いたかったのだ。
『Final Fantasy II Revelation』を“リバイズド”という名称にできなかったのには、こんなところにも理由があるのかもしれない・・・