Final Fantasy II - Revelation 豆知識-2

ここでは、『Final Fantasy II Revelation』で加えられている変更点に関する話題をコラムとしてとして収録することにした。

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バトルと敵レベルの謎

『Final Fantasy II Revelation』では、武器などのレベルアップのスピードが“あえてそのまま”にされていることはすでに述べられている。

しかし、中には、なぜ“あえてそのまま”にされたのか、疑問に感じている人もいるかもしれない。
ここではFinal Fantasy IIのバトルシステムと交えながら、この件に関して触れておこう。

『Final Fantasy II Revelation』では敵レベル(群れのレベル)に変更を加えていない。その第一の理由として、「武器のレベルを中心に考えた場合、“手をつけることは的確ではない”」と判断したことが挙げられる。

まず、仮に敵レベルを不用意に上げていたとしよう。その場合、おそらく一度目にパラメキアに潜入する頃~ミシディアに向かうあたりで、武器レベルのバランスが崩壊している可能性が高いだろう。
というのは、実のところ、FF IIはオリジナル版の状態ですでに武器攻撃が相当強力なのである。ゲーム全体としてトータルで俯瞰した場合、強すぎるといえる程強い。

もっと突っ込んで言うなら、オリジナル版の素の状態ですでに、“ゲームバランス的に見た場合、武器レベルの上昇スピードは早すぎる”とさえ言ってしまってもいいほどなのだ。(“体感上”ではなく、あくまで“ゲームバランス上”の話である。)

敵のステータスを上昇させればこれには対応できると思う人もいるかもしれないが、敵のステータス値にも上限がある。そして何より、FF IIは“複数の敵が同じ一つのステータス値を読み込む”という、インデックス管理方式で敵が作成されている。

つまり、設定できる数値の「タマ数」にはさらに制限があり、敵の個体ごとの自由な調整はほとんど不可能であると思っていい。(この点については、オリジナル版が“容量以上の内容を詰め込んでいる”と考えた方が理解しやすいだろう。)

要するに、早い段階で守備力の高い敵を出しすぎると、最後の方では回避レベル以外にはプレーヤー側の武器レベルに対応できる項目がなくなるということだ。
むろん、その敵の回避レベルはこちらの武器レベルによって相殺されることは説明するまでもない。
ある意味、武器レベルのアップスピードを上げてしまうと、先に進むほど細かい調節では吸収しきれないような仕組みがあるのだ。

『Final Fantasy II Revelation』では、この点については、武器の側の強さを全体的に抑える事で、“それなりの状態”にしてはいる。ただし、武器レベルの上昇スピードを加味した場合、武器攻撃そのものについては、それでもなお(魔法の費用対効果まで含めてトータルで見ると)突出して強力であると言わざるを得ない。これは、通常の「一つの武器を使いつづけるプレイ」を考えた場合、どうしても避けられない。
裏を返せば、FF IIが(少なくともオリジナル版の状態では)複数の武器を一度に使いこなすようなプレイスタイルには対応しきれない、という話に繋がってくる内容でもある、といえる。

では第二に、魔法のレベルを中心にして見た場合はどうだろうか?
結論から言うと、魔法について考えた場合も同様である。FC版FF IIでは敵の魔法防御がダメージ算出に影響しないことなどもあり、レベルアップのスピードが早ければその分、異様に強力になってしまう。

FC版FF IIでは魔法が非常に弱いと言われているが、実際は、魔法ダメージの算出上 敵の防御力・魔法防御ともに無視するので高レベルになればなるほど強力である。

言い換えるなら、“低レベルな状態で使いつづけていても真価が発揮されない”ため弱いと感じていただけだということでもある。(しかし、これはおそらく、オリジナル版で魔法をかなり使い込む事が出来た人しか知らない事実でもあるだろう。むろん、デス以外の即死系変化魔法の強力さを真剣に知っている程のヘビーリピーターであればなおさら納得する内容のはずだ。)

とはいえ、実際にプレイする上においては、魔法の使用機会とレベルアップスピードには乖離した印象があるのは否めない事実でもある。『Final Fantasy II Revelation』では魔法の威力がある程度強く設定されているので 使用頻度はオリジナル版よりも増していることだろうが、それでもレベルアップスピード自体は遅く感じるかと思う。

が、オリジナル版の状態でも魔法は使い込むことさえできればかなり強力だったのだという事実を思い出して欲しい。つまり、『Final Fantasy II Revelation』での「魔法の威力がある程度強く設定されている状態」でさらにレベルアップスピードまで早くなった場合、先に進めば進むほど武器攻撃以上に無茶な設定になる可能性が否定できないのだ。

そもそも、FC版FF IIでは、ラスト付近でも魔法をレベル8程度まで鍛えられていれば上々とみなしていたのではないかと思われる節もある。(現実的にほとんどそこまで使いこまないというのも一面にはあるが、即死系魔法はレベル8程度まで育てられればそれ以上は育てる必要がなくなるほど強力であることも理由として挙げられる。)

といっても、もし、魔法レベルや種類ごとに細かくレベルアップスピードが調整できるのであれば話は別だ。それが可能な場合、『Final Fantasy II Revelation』では(敵レベルそのものよりも)「魔法レベル毎の熟練度獲得倍率」の側を再調整していただろう。また、その補正をするならば必然的に「魔法ダメージの計算式」も同時に見直されてしかるべき事は想像できるはずだ。だが、残念ながら、現在のところそうした点を改善できるリソース情報は皆無なため、そこまでの再構成には至っていない。

では、それらを踏まえた上で、オリジナル版FF IIが「ゲームバランスが悪い」「ゲームとして未完成」などと軽々しく言えるかどうかというと、判断としてはむしろ「実に良く出来ている」と言わざるを得ない。

簡単に説明すると、FF IIは「ゲームバランスが悪い」のではなく、「プレイスタイルをそうとう選ぶ」という事に尽きる。話としては、「FF IIのプレイスタイルさえ掴む事ができれば、舌を巻くほど上手い調整がされている」ということになる。レベルアップのスピードなども実に考えられて調整されていると感じられるのだ。

それは、オリジナル版の状態でも「盾は必ず装備する」「育てたい武器は一種類に絞る」「戦闘があるごとにどこかで魔法を使う」「鎧は間違っても装備しない」「前に立たせるのは基本的にフリオニールとガイだけ(マリアは育てたい時だけ一時的に両手に盾を装備して一人前に出す)」など、“FF IIの独特なバトルシステムにあわせたプレイ”さえできれば、ゲーム終盤までの総戦闘数でほぼ問題なくクリアできるように作られているためだ。

もちろん、こうした“FF IIの常識”がわかっている人であればあるほど、レベルアップスピードが遅すぎるとは一口に言わないだろう。オリジナル版が“知ってさえいれば”場面が進むごとに上手い具合にレベルアップするように練られていることが手にとるように実感できる状態だからだ。

オリジナル版のレベルアップのスピードは、リアルタイムのプレーヤーにとっても“体感としては”遅く感じるということは否定できないが、“ゲームバランスの観点からトータルに見れば”決して間違っていないのである。(あの複雑なシステムとプレイ時間から逆算したかのような計算式を構築できている事を前提に話すのなら、むしろ“やはりこの時期は神がかっている”と感じさえもするほどだ)

むろんこれは、全種類の武器を使いこなそうとしたり、防具は間違いなく全て装備したり、全ての魔法が最高レベルでなければ気がすまなかったり、パワーアップはパーティアタックをしてでも手軽に行う、などというようなプレイスタイルには全く向かない。悪い言い方をすれば、「小学生には無理」という結論さえ出てしまう程、“FF IIの常識”は(レベル制RPGのプレイスタイルから見れば)特異なのだ。

しかし、これは逆に、深くわかっている人にとっては、FCオリジナル版FF IIのレベルアップスピードは「ベストではないとしても、間違いなくベターな調整」だと信じられる、と強調しておく必要がある点でもある。

“深くわかっている人”とはどういう種類の人かをあえて示すなら、「FF IIのシステムにとってオートターゲットは正直邪魔」とプレイ感覚から主張できるくらいであれば、十二分に(というより かなりディープに)わかっている人だ。そこまで行かなくとも、「FF IIの即死系魔法は猛烈に強い」と主張できれば十分にわかっている人といえる。そしておそらく、レベル制RPGのプレイスタイルが身についている人にとっては、この二点だけでも正反対の評価が出てくる話だろう。むしろ全く理解できない話かもしれない。

先の文中で、特異、と一言で言いはしたが、実際問題、システムを知っているかどうかで体感にそれだけの違いがあるということだけでも知っておくべきだ。

そして、わかっている人であればまず間違いなく「もし敵レベルやレベルアップスピードに手を加えるなら戦闘計算式全てと敵の強さを(プレイ感覚を再現できる状態で)完全に再構成すべきだし、レベルアップスピードを早めることでゲームバランスをオリジナル版以上に下げるのは愚行」と直感的に結論付けもするだろう。

少なくとも、FF IIで最も重要といえるステータス、「回避レベルの上昇スピード」に関してのみ言えば“オリジナル版の状態がベスト”だ。

『Final Fantasy II Revelation』は、それらを踏まえ、レベル制RPGのプレイスタイルに(不完全ながらも)若干近づけるような調整をしてはいる。だが、敵レベル(レベルアップスピード)に変更を加えていないのは、こうした現実をトータルで勘案した上でのことだ。

そして、公開当初から『Final Fantasy II Revelation』の調整が「やれる範囲の事はやっているがベストではない」と言いきっているのには、これらを総括して組み上げる手段が今のところない、という実状があるためなのだ。

※こうした所見に理解を示し、「魔法レベル毎の熟練度獲得倍率」や「魔法ダメージの計算式」を再調整するリソースを公開できる方がいれば、提供していただければと思います。


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